テクニカルで大金持ちになる方法

テクニカルで大金持ちになる方法はあります。ありますが注意が必要ですので、最後まで注意深く読んでください。

まず、すごく簡単なルールを1組作ります。何でもいいです。例えば、
・株価が先週に比べてX%以上急落した株を買い。
・Y%以上儲かるか、もしくはZ日以上経過したら売る。

過去30年間の東証の全データを利用し、上記の(X,Y,Z)の組み合わせを変更させていって最も儲かる組み合わせを求める。例えばXを100点、Yを100点、Zを100点選べば試す組み合わせは100×100×100=1000000組ですから、コンピュータに勝手にやらせておけばすぐに最適解を見つけてくれます。データをお持ちの方は是非一度やってみてください。その最適組み合わせで、例えば元手100万円で過去30年のデータを使って売り買いシミュレーションをやってみてください。あなたの30年後の資産はのけぞるほど巨額になっているはずです。

ここまで読んで、そんな馬鹿な、そんな簡単なルールで大金持ちになれるはずがない。まゆつばだと思った方。その判断は正しいのですが、では「事実」である上記のいったいどこがおかしいのでしょう?

ヒントとして昔どこかの本で読んだことがある話をしましょう。これはニューヨークダウで巨利を得るために、ニューヨークダウの動きを1週間前に予測するような動きをするものがないか、世界中の先物取引だの商品取引だのの過去数年のデータを調べまくった調査結果の話です。例えばデュッセルドルフで取引される鉄鋼の値段が、その翌週のニューヨークダウの変化によく一致するならば、今週のデュッセルドルフの鉄鋼の価格を見て、ニューヨークダウに投資していけば巨万の富を得ることができます。なにせ来週の動きが予測できるのですから。このように世界中の商品取引の価格を調べまくっていくと、恐ろしいぐらいに翌週のニューヨークダウの変化に一致するものが見つかります。これがデュッセルドルフの鉄鋼の価格であったならばどうでしょう?あなたは喜び勇んで財産をその取引方法に投じるでしょう。自分を納得させる理由として、デュッセルドルフの鉄鋼の値段→ヨーロッパにおける製造業への影響→世界経済に与える影響→ニューヨークダウへの影響、という因果関係を思い浮かべてほくそ笑むでしょう。
しかし、翌週のニューヨークダウの変化によく一致するものが、実は気仙沼漁港のシラスの取引価格だったりしたらどうでしょう?あなたは、ん?と思うでしょうね。気仙沼漁港のシラスの取引価格が世界経済とニューヨーク証券市場に与える影響……。うーん…。でも事実として完全に一致しているのです。あなたはシラスの取引価格を見て全財産を来週のニューヨーク市場にかけるでしょうか?

同じような例はいくらでもあります。例えばどこぞの大学教授は、PBRがどこまで下がったところで買うともうけることができるのかを調査して「現役大学教授の株式投資講座」みたいな本を出していらっしゃいますが、本質的には上記二つの例と同じです。

この応用はいくらでもできて、話をより複雑で難解なものにしていけばいくらでも人をその気にさせる話を作ることができて、詐欺にでもあやしい投資話にでも応用できます(詐欺を進めているのではありません。逆です。そのような怪しい話に引っかからない知識を得て頂きたいと思って書いています)。

もう理解されたと思いますが、多数の要素を持つデータ群間であれば極めて高い相関を示すものが必ず一つか二つは見つかるということです。1000000組も探せば巨利を得る組み合わせを見つけることができます。世界中の商品取引を探せば、翌週のニューヨークダウの変化によく一致するものを見つけることができます。PBRをずーっと変えていって一番儲かるところを探すことができます。

一つだけ言えることは、それを来週から適用しても、来週からもその関係が続くとは限らない(つづかない可能性の方が極めて高い)ということです。わかりにくければ気仙沼漁港のシラスの例を考えて頂ければわかると思います。

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